シュウ酸ニオブアンモニウム（NAmOx）

水溶性かつ良好な溶解性

当社のシュウ酸ニオブアンモニウム（NAmOx）は、ニオブ含有量19～21％の白色粉末です。大気中では安定性があり、完全な水溶性の特性を持っています。水溶性は温度に依存し、室温で、45g Nb/lの濃度に達し、70℃では150g Nb/lに増加します。シュウ酸を加えると、濃度をさらに高めることができます。

シュウ酸ニオブアンモニウムは原子レベルの混合が可能で、加水分解を防ぐための環境要因や有機溶媒を必要としないため、他の水溶性ニオブ化合物に比べて取り扱いや保管が容易です。

工業用触媒では、シュウ酸ニオブアンモニウムは効率と選択性を高めるためのドーパントとして使用されます。また、磁性材料の磁化率を高めるため、フェライトのドーパントとしても使用されます。少量のニオブドーパントを添加することで、結晶粒成長と結晶粒密度に影響を与え、磁気特性を向上させることができます。これにより、電力損失、電気抵抗、透磁率が改善されます。

シュウ酸ニオブアンモニウムは、積層セラミックコンデンサー（MLCC）のチタン酸バリウム誘電体材料のドーパントとして使用し、静電容量の温度依存性を低減することもできます。

電池業界では、シュウ酸ニオブアンモニウムは正極材料の導電性と寿命を向上させるドーパントとして研究されています。